これまでも今も、私生活で仏教を身近に感じることはない。人が死ぬと、お坊さんに魂を供養してもらう。それが自分にとっての仏教観であり、これまで特に自分の関心事にはならなかった。ふと思えば、宗教を人の死というネガティブな反応と結びつけ、自分の中で無意識に遠ざけていたように思う。
そんなわけなので、ビジネスシーンを生き抜くための仏教思考というタイトルには惹かれた。読んでみると、仏教の興味深い価値観を知ることができた。そこには、苦を知り、苦の元となる欲から離れ、最終的に苦を排除することを目的とした哲学があった。
自分が知らなかったことを知らされるのみならず、これまでの価値観をアップデートされるという体験は面白いもので、入門的な本を探してさらに読んだ。しかし、この非常にカジュアルなノリの入門書であっても、仏教的な専門用語も相まって、わかった気にすらならない。もう少し知りたい。