最近、30代から40代の方々からのメンタリングやコーチングの依頼が増えてきました。その多くの悩みはキャリアに関することです。
20代から30代前半まで、順調にキャリアを築いてきた方も、30代半ばを過ぎると「これからのキャリアの進め方がわからない」という声をよく耳にします。これまで順調に評価されてきた方も、突然の評価の停滞や、今まで注目されていなかったポイントが求められ始めて、それに対するアプローチの方法に悩むことが増えています。
そのほかに、社内で担当している女性社員向けの特別メンタリングプログラムでも、キャリアやセルフブランディングに関する悩みを多く相談されます。女性の方は、ライフイベントとのバランスとの関係もあり、このような悩みが生じやすいようです。他のマネージャーとのカジュアルな会話でも、キャリアの悩みに関する話題が中心となります。
20代から30代前半まで、順調にキャリアを築いてきた方も、30代半ばを過ぎると「これからのキャリアの進め方がわからない」という声をよく耳にします。これまで順調に評価されてきた方も、突然の評価の停滞や、今まで注目されていなかったポイントが求められ始めて、それに対するアプローチの方法に悩むことが増えています。
そのほかに、社内で担当している女性社員向けの特別メンタリングプログラムでも、キャリアやセルフブランディングに関する悩みを多く相談されます。女性の方は、ライフイベントとのバランスとの関係もあり、このような悩みが生じやすいようです。他のマネージャーとのカジュアルな会話でも、キャリアの悩みに関する話題が中心となります。
そんなときに最近私がよく言っている「ドンキホーテで考えよう」という話がどうやら好評なので、今回はその内容についても少し紹介したいと思います。
まずみなさん1人1人が商品だと思ってください。「あなた」という商品をイメージします。で、この商品が棚にどう置かれているかを想像してみましょう。
若いうちというのは「あなた」という商品はすごく綺麗な状態で陳列されてるんですね。例えば、スーパーマーケットを思い浮かべてみてください。棚の分類がキレイにされていて、お客さんが「ここに行けばこれが手に入る」とすぐにわかるように並んでいる。どこのスーパーでも、醤油の隣にトイレットペーパーは置かれてないじゃないですか。どこにいけば何があって、それぞれの商品がどんな特徴なのかも分かりやすく表記されています。
もしラッキーにも、あなたが新卒のような特別な切符を持っていれば、店の一番目立つところに「あなた」という商品がピッカピカに置かれていて、社内のみんなやお客さんも「あ、ここにあるんだ」とちゃんと認識してくれています。会社によっては、ポップとかで「今、これがおすすめ!」みたいにアピールしてくれることもあります。もし商品として売れない時は、「どうしたらもっと売れるかな?」と考えて、展示の仕方を変えたり、ポップを新しくしたりして、あなたがより魅力的に見えるよう努力してくれるんです。すごく整理整頓されている
しかし、これが 30-40代になるとどうなるかというと、こうなります。
完全にカオスです。
「この商品の隣、なんでこれ?」みたいな配置で、たぶん店員も全部の商品を完全には把握してない状態。ポップもワケわからないことになってます。
多くの人が30-40代に差し掛かると、実はこんな感じに自分が置かれます。そう、スーパーに並んでいたはずの自分という商品が、いつのまにかぐちゃぐちゃのドンキホーテに並んでいるわけです。
「この商品の隣、なんでこれ?」みたいな配置で、たぶん店員も全部の商品を完全には把握してない状態。ポップもワケわからないことになってます。
多くの人が30-40代に差し掛かると、実はこんな感じに自分が置かれます。そう、スーパーに並んでいたはずの自分という商品が、いつのまにかぐちゃぐちゃのドンキホーテに並んでいるわけです。
そしてこのカオスの中で自分という商品を売らないといけない。30-40代はそんなゲームに変わっていきます。
では、このゲームの攻略ポイントはなんでしょうか?3つの重要な問いがあります。
では、このゲームの攻略ポイントはなんでしょうか?3つの重要な問いがあります。
どんなポップを書いて欲しいか?を明確にする
「ドンキホーテの店員があなたという商品にポップをつけようとしています。今のあなたにはなんと書かれていますか?なんと書いて欲しいですか?」
これが最近私がコーチングのときにいつも質問していることです。
ドンキホーテの商品には無数のポップが書かれていますよね。その商品の特徴がわかりやすく書かれています。いってみればその商品のイチオシポイント、もう少し固く言えば「価値」というやつです。
いまドンキボーテに並んでいるのはあなたという商品です。その商品のにはどんなポップがついていますか?つけて欲しいですか?
ドンキホーテの商品には無数のポップが書かれていますよね。その商品の特徴がわかりやすく書かれています。いってみればその商品のイチオシポイント、もう少し固く言えば「価値」というやつです。
いまドンキボーテに並んでいるのはあなたという商品です。その商品のにはどんなポップがついていますか?つけて欲しいですか?
たとえば、ドンキホーテでは「爆安!」というポップをよく見ます。皆さんの中で自分のポップに「安いですよ」と書いて欲しい人はいますか?「はい、みなさん!私は安く働きますよ!」そんなポップを書いて欲しい人はいないですよね(笑)
あなたは、なんと書いて欲しいですか?それをまずは考えてみてください。
実は多くの人の背中に書かれている、今のあなたのポップは、あなたが書いて欲しいこととはまったく異なります(恐ろしいことに)。
あなたは、なんと書いて欲しいですか?それをまずは考えてみてください。
実は多くの人の背中に書かれている、今のあなたのポップは、あなたが書いて欲しいこととはまったく異なります(恐ろしいことに)。
特徴の前提条件を確認する
「そのポップに書いて欲しいことは、自分の所属するチームが変わったり、会社が変わったり、サービスが変わっても同じままでいられますか?」
これが次の問いです。
現在あなたが自分の市場価値だと思っている事、つまりあなた自身のポップに書かれていることは、もし会社やチームが変わってしまうと瞬く間に価値がなくなってしまうということがよくあります。これを武井壮は「とんがり」と表現しました。上手い表現だなと思って自分も使っています。
多くの人はこれから長いキャリアで転職をしたり、異動をしたり、取り扱っているサービスやプロダクトが変わったり、プライオリティが変わったり、(嫌でも)歳を取ったり、前提条件が変わります。
人の市場価値というのは絶対的なものではありません。会社の状況、戦略の優先度、マーケットのニーズ、同僚との関係、チームのミッションなど常にあらゆる外部環境との相対的に決まります。したがって人の市場価値には多くの場合、その前提条件があるのです。
キャリアを考える時に大切なことは、自分が考えている自分の市場価値(ポップに書かれていること)の前提条件と賞味期限を考えておくということです。
もちろん未来を過度に恐れる必要はありません。いまの環境で十分な価値を出せているなら少なくとも短期的には問題ないからです。しかしもしあなたが長期的なキャリアを考えているなら、その前提条件から考えることは必須でしょう。なぜなら、あなたが永遠だと思っている前提条件は、いとも簡単に崩れ去るものだからです。
どの棚で勝負するか?
「あなたという商品は、どの棚に置かれていますか?どの棚に置いて欲しいですか?隣にはどんな商品が並んでいますか?」
これが最後の質問です。そして一番大切だと思っている問いです。
自分が勝負する領域を、自分で明確に決めることはとてつもなく大切です。
たとえば、僕は新卒のキャリアを未経験ながらエンジニアでスタートしたので今でも少しだけプログラムを書けます。しかし、コンピュータサイエンスを出た本職のエンジニアには到底勝てるわけがありません。もし僕がエンジニアと言う棚で勝負をしていたら、僕と言う商品は日が当たらない隅っこで何十年も過ごすことになっていたのかもしれません。しかし、そこからいろいろあって、僕はビジネス開発に進みました。ビジネス開発の棚に行くと、コードが書ける人はすごく少ないので、それをポップに書けるようになり、強みとなりました。エンジニアでプログラムを書いたり、SQL書けても全く驚かれませんが、ビジネス職だと強みにできるわけです。
あなたは、あなたという商品をなんと書かれている棚に置いて欲しいですか?どの領域で勝負したいですか?その棚であなたの隣にはどんな商品が並んでいますか?
自分が勝負する棚を自分で決めましょう。棚を変えることで自分の価値は変わります。
たとえば、僕は新卒のキャリアを未経験ながらエンジニアでスタートしたので今でも少しだけプログラムを書けます。しかし、コンピュータサイエンスを出た本職のエンジニアには到底勝てるわけがありません。もし僕がエンジニアと言う棚で勝負をしていたら、僕と言う商品は日が当たらない隅っこで何十年も過ごすことになっていたのかもしれません。しかし、そこからいろいろあって、僕はビジネス開発に進みました。ビジネス開発の棚に行くと、コードが書ける人はすごく少ないので、それをポップに書けるようになり、強みとなりました。エンジニアでプログラムを書いたり、SQL書けても全く驚かれませんが、ビジネス職だと強みにできるわけです。
あなたは、あなたという商品をなんと書かれている棚に置いて欲しいですか?どの領域で勝負したいですか?その棚であなたの隣にはどんな商品が並んでいますか?
自分が勝負する棚を自分で決めましょう。棚を変えることで自分の価値は変わります。
30代からのドンキホーテキャリア論
「ドンキホーテの店員があなたという商品にポップをつけようとしています。今のあなたにはなんと書かれていますか?なんと書いて欲しいですか?」
「そのポップに書いて欲しいことは、自分の所属するチームが変わったり、会社が変わったり、サービスが変わっても同じままでいられますか?」
「あなたという商品は、どの棚に置かれていますか?どの棚に置いて欲しいですか?隣にはどんな商品が並んでいますか?」
「そのポップに書いて欲しいことは、自分の所属するチームが変わったり、会社が変わったり、サービスが変わっても同じままでいられますか?」
「あなたという商品は、どの棚に置かれていますか?どの棚に置いて欲しいですか?隣にはどんな商品が並んでいますか?」
この3つです。自分をドンキホーテのカオスの中に置かれてる1つの商品だと思えば、小難しいキャリアの話も少しは考えやすくなります。
これらの問いに自問自答して、パッと答えが出てくる人はいいですが、多くの人は悩みます。そういうものです。そういうときは周りの人と話してみたり、ランチに行ったり、飲みに行ったり、少しずつでいいので前に進んでみてください。
これらの問いに自問自答して、パッと答えが出てくる人はいいですが、多くの人は悩みます。そういうものです。そういうときは周りの人と話してみたり、ランチに行ったり、飲みに行ったり、少しずつでいいので前に進んでみてください。