Shoho Kozawa

October 17, 2025

70歳の両親をシンガポールに連れて行った

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今年両親は70歳になります。古希です。

うちの両親は根っからの仕事人間で、これまで旅行はおろか、休みさえまともに取っていませんでした。

社員1人の小さな会社をやっている建築家の父親は、70歳近い今でも、1年のうち1月1日と1月2日以外の363日、土日なく毎日0:00近くまで働いています。自分の父親(私のおじいちゃん)が亡くなった日も、父は葬儀の時間までお客さんと打ち合わせしていました。帰国した今日も23:00近くに空港に着いてからオフィスに直行して3:00amくらいまで図面の確認をするそうです。

母親はこの20年程度は専業主婦として父親を支えてきましたが、(今日までまったく知らなかったのですが)なんと今年から、友人の飲食店で仕事を始めたそうです。

そんな両親なので、これまで海外旅行なんてほぼ行ったこともなく、何度提案しても「仕事あるから難しいな」「その日程はお客さんの打ち合わせがあるから無理だな」と毎回断られていました。

僕も妹も、周りから見れば狂った仕事人間に見えているのかもしれませんが、それは確実に親から受け継がれたものです。

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仕事こそが生き甲斐であり、自分たちが創り上げてきた数多くの作品こそが何より自分が生きた証である。

そんな両親にとっては、海外旅行なんかの見せかけの楽しさより、仕事中心の日々の日常のほうがむしろ幸せかもしれず、だからこそ僕もそれほど多くは干渉せず、今日まで過ごして来ました。

ただ冷静に考えてみれば、ここから急速に2人の身体は衰え、いつ大病にかかったり、万が一にも亡くなってもおかしくない年齢になります。実際に父親は足を悪くして、すでに長い距離を連続して歩くことは難しくなっていますし、母親も数年前に大きな病気をしました。娘もこれから成長して思春期を迎えると、おじいちゃんやおばあちゃんと旅行に行くことも難しくなるはずです。

行くなら今しかないと思い、今回は70歳の節目ということもあって、半ば強引に休ませて(といっても4日間が限界でしたが)、両親と私の家族と、シンガポール旅行に行ってきました。

シンガポールを選んだのは、4日間しかなかったというのと、建築家なら歴史あるラッフルズホテルやマリーナベイサンズといった建築物、その最上階から見るシンガポールの圧倒的な夜景を楽しめると考えたからです。

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シンガポールまでのビジネスクラス往復、ラッフルズホテル含めた5つ星ホテル、貯金を切り崩しました。大金です。だけど、きっと人生で最も値打ちのあるお金の使い方になるはずです。

見たことない世界、テレビの奥でしか知らなかった世界を、2人は少しだけ楽しんでるようでした。

そんな中で一番楽しんていたのは、きっとそんな両親を見ていた僕だったと思います。

DIE WITH ZERO

「落ち着いたらやろう」「いつかやろう」そう思うことがあるなら、今日一番いい日なはず。だって、今日の自分は、残りの人生で一番若い自分だから。

ちなみに母親はまさに今日が70歳の誕生日だったんですが、なんとシンガポールの出国審査機に「誕生日おめでとう!」とメッセージが出て驚いてました。粋な隠れ機能です。そして帰りのANAの機内では客室乗務員さんみなさんから「おめでとうございます!」とお祝いされて、恥ずかしそうでした

とってもお金を使ったけど、とっても満足な4日間でした。

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