私が今の会社に入って Facebook や LinkedIn の勤務先情報を更新したら、本当にたくさんの人から連絡が来ました。本当ににたくさんです。

「すごいですね！」「今度ランチ行かせてください！」「ぜひ情報交換させてください！」

「大企業のパワーというのはこうもすごいのか」と感じました。私自身は何一つ変わってないのに、肩書きが変わると「すごいですねー」と言われる。いや、まだ何も変わってないんですけどね。

小さな会社にいたときは、連絡なんてほぼなかったような人からもメッセージがどんどん来るわけです。中には、つい1ヶ月前に連絡しても返信すらなかったような人から、何食わぬ顔で「会いましょう！」みたいな連絡が来たこともあります。強いハートというか、なんというか・・・私なんかは恥ずかしくないのかなと思ってしまいますが、自分の行動を利得で考えるとそうなるのかなとも思います。そして、それは確かに仕事人としては正しいのかもしれません。

そういう方々の中には、聞くこと聞いたら、もしくはやってほしいことをやってもらったら、今度はこちらが何かして欲しくて連絡しても、まったく返信がなくなるパターンもあります。もしくは、約束を守ってくれないとか、ちゃんと連絡してくれないとか。最悪です。今この瞬間だけ考えれば、自分のコストパフォーマンス的な観点から言えばビジネス的にはやってることは正しいのかもしれませんが、私はそんな人と仕事はしたくないなと。

この年になると、信頼残高と呼ばれているものの正体が少しだけわかった気がするのです。若い時に上司に「いいか、信頼を積み重ねるのは本当に大変なんだ。だけど崩れる時は一瞬。覚えとけ」と口すっぱく言われていました。よくわかります。「ビジネスというのは三方良し」と言った人は心から尊敬します。きっと綺麗事なのかもしれませんが、そうありたいものです。

自分のこれまでの行動を振り返ると、決して全ての人に誠実に接してきたなんて恥ずかしくて言えません。いま振り返ってみると、謝りたいことや、なんでそんなことしたんだろうと恥じることもたくさんあります。今でも気付かぬうちにそういうバカな行動をしていることもあるかもしれない。特にいまの会社はそういう勘違いが起きやすい環境でもあるので気をつけていますが、こればかりはわかりません。そういう気持ちにさせてしまった方がいたらごめんなさい。

肩書きというのは恐ろしいものです。一歩間違えると裸の王様になってしまう。自分がチヤホヤされているのは自分のパワーなのか？見られているのはその名刺に印刷されているその会社のロゴなのか？同じように見えて全く違います。

自分が今の肩書きを脱ぎ捨てたときに、どのくらいの人が応援してくれるのかというのは、本当な大切な問いだと思います。

ある人にこんなことを言われたことがあります。

「あなたのお葬式を想像してみてください。そこには誰がいますか？なんと言っていますか？そしてなんと言って欲しかったですか？」

お読みいただきありがとうございました😀

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