Shoho Kozawa

July 13, 2023

変数にフォーカスする

数学やプログラミングにおいて、「定数」と「変数」の2つの概念があります。

変数とは、その値を変化させることができるもので、例えば数学での「y=3x」の「x」や「y」がそれに該当します。一方、定数とは、その値が不変であるものを指します。定数は計算やプログラム作成時に、単なる数字や文字として扱われ、その値を変化させることはありません。

  • 変数とは、変化させられるもの
  • 定数とは、変化させられないもの

ということです。

これを一般的に言い換えてみると、定数というのは、自分ではどうしようもないことです。たとえば、市場環境や景気、他人の意思決定なんかがそれにあたることが多いでしょう。もちろん、ある人にとって定数でも、ある人にとっては変数ということもあります。自分の力で変化させられるなら、それは変数ということになるからです。

一方で、変数というのは自分で変化させられるファクターのことです。自分の努力や行動や意思決定なと、自らの意思で変化させられるものは変数です。

  • 変数とは、自分で変化させられること
  • 定数とは、自分ではどうしようもないこと

何かを考えるときに、今の自分ができることは何か?つまり変数は何なのか?を見極めることはとても重要です。様々な要素の中で、何は自分の意思で変えられるのか?何は自分の行動によって変えられるチャンスがあるのか?を正しく見極めること、逆に何は自分ではどうしようもないことなのか?を知ることは、何かの成功確率を上げるために最も大切なことだと言ってもいいかもしれません。

そしてそれを一度決めたら変数の中で勝負をするということです。自分が変えられないことに対してイライラしたり、悲観的になったり、文句を言ったりしても意味がありません。

定数は受け入れるしかないわけです。定数を受け入れた状態の中で、いかに自分がコントロールできることを自分の意思で動かし、目的を達成していけるかを考えることが合理的といえます。

確かに、変化しないと思われているものを何とか変える戦略もあるかもしれません。しかし多くのケースでは、定数を変数のように扱うこと、つまり、一見すると変えられなさそうに見えることを変える努力をしていくことは、相当な難易度である事は間違いありません。本当にそこに限りある労力を費やすことに価値があるのかはよく検討する必要があります。

また、変数が増えると問題を解く難易度が格段に上がることも重要なポイントです。変数が1つや2つならば、人間は何とか対応できても、変数が3つ、4つと増えていくと、どう対処すべきかがわからなくなります。自分の意思で今できることを絞って、それに注力することは成功確率を格段に上げてくれます。

何かを考えたり、行動したりするときには定数と変数を適切に定義し、変数をできるだけ少なくします。そしていざ実行するとなったら、変数の中で勝負しましょう。自らがどうしようもないことに悲観的になったりイライラしたり自暴自棄になってもしょうがありません。定数に対して嘆いたり文句を言うことは意味がない戦略です。自分が今できる事は変数を変化させることなのですから、自分が置かれている環境(定数)を受け入れて、その中で自分ができること(変数)に注力するのです。例えば、自分の行動を変えてみる、自分の考え方を変えてみる、自分の付き合う人を変えてみる、本を読んでみる、とにかく自分ができることにフォーカスするのです。

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