Shoho Kozawa

May 24, 2021

現代文で習う「具体」「抽象」「捨象」はビジネスでも大切

大学受験の現代文において最も大切で、最も基礎的な概念が「具体」「抽象」「捨象」の3つだと思います。私も予備校に通っていた時、現代文の授業の第1講で習ったのはこれらの概念でした。

この大学受験でしか役に立たないものだと思っていた「具体」「抽象」「捨象」という3つ概念が、実はビジネスにも通じる大変重要な考え方なんだと最近良く気づかされます。これらの概念について学びたい人は、大学受験用のYouTube (この動画なら5分です) なんかを観るのがおすすめです。

何か具体的な事象を見たときに、そこから共通点を探し出し、ノイズを捨象して抽象化する、抽象的な概念から具体的なイメージと落とし込む、この具体と抽象を自由に行き来できる人は、仕事をしていてとても気持ちよく働くことができます。

具体と抽象が分断されている例


逆に、

  • 自分では抽象的に捉えているつもりで、何か結論めいたものをかっこよく言っているつもりでも「例えば具体的にいうと?」と聞くとすぐに出てこなくて実は全然抽象化できていない
  • 抽象度があまりに高すぎて、具体的なイメージに全然落とし込めない
  • 特別ないくつかの具体例から抽象化してしまって「それって本当に一般的にそうなの?」と思うことがある
  • 話がいつも具体的すぎて、そこから要素を抽出(捨象)してうまく抽象化することができず、いつまでたっても個別の議論から抜け出せけない

このようなシーンも実はよく見ます。具体と抽象が分断されていると議論がまとまりません。

相手と最適な抽象度で対話する


議論をしていて

  • 具体的な事例を出すフェーズなのに、何かと抽象化して話そうとする
  • 抽象的な議論をしているのに、個別具体的な議論をしてしまう

といった相手と抽象度が噛み合っていない議論もよく見ます。

また、具体と抽象は相対的なものなので、同じことを言っていても、具体になったり、抽象になったりします。

たとえば、「生き物」に対して「魚」は具体的な例ですが、「サバ」や「イワシ」に対して「魚」は抽象的なものとなります。同じ魚でも具体になったり抽象になったりします。つまり、その話が具体例なのか抽象的な話なのかは自分とは違う可能性があるのです。

相手と適切な抽象度を保って対話することで、理解がお互いしやすくなります。

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最近コミュニケーションをするときに、どの抽象度で話すのかをかなり意識しています。また、自分は正しく捨象できているか?を自分で確認することも多くあります。

現代文なんて何の役に立つんだろうと思っていましたが、思わぬところでつながり始めて面白いなと感じます。

お読みいただきありがとうございました😄

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