Shoho Kozawa

September 13, 2021

テスラからメンテナンスの告知が前日に来た

テスラから緊急メンテナンスのメールが来ました。

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これがいいかは置いておいて、こういうことが普通にできる文化の会社に対して、日本のメーカーが技術革新のスピードで勝つのは本当に至難の業です。

もしトヨタや日産が同じことすると想像してみてください。

  • 何ヶ月も前から告知の広告をテレビや新聞で打って
  • ご不便をおかけするお詫びの手紙を出して
  • メルマガを送って
  • ディーラーへの対応マニュアルを作成して
  • ディーラーは必要なら顧客に電話して
  • 当日何かあった時の専用電話対応窓口を作って

となるのは容易に想像がつきます。

日本の会社が準備に途方もない時間をかけてる間に、テスラは

ちょっとメンテしまーす。わからないけど、明日と明後日はネットワーク経由だと鍵開かなくなるかもだから気をつけてね。日頃使えてる音楽とかも使えなくなるかも、よろしく👍

というメール1本でやってくるわけです。しかもBCCの一斉送信で(笑)

あくまで想像ですが、「顧客にメールを送る」というこの対応で、現在の80%の顧客には正しいガイダンスができる、逆に20%で問題が起きても、それはマイノリティであるという集中と選択、こぼれたものは個別対応っていう切り分けが当たり前のように行われているのだとおもいます。昨日から3泊で登山に行っている人が、メンテナンスのことを知らなくて帰ろうと思ったら車の鍵が開かなくなるリスクなんてエッジケース(重箱の隅)なので考えない。起きても多分数名。個別対応でOK。冒頭書いた通り、これがいいかはわかりません。ただ、いかにもアメリカ企業らしいなと。

ラスト10%を改善するためのコストは、それまでのコストより莫大にあがります。携帯基地局が人口カバー率90%くらいまでは簡単にいくけど、残りの10%も改善しようとすると、山奥や超田舎までアンテナを立てないといけないのと同じです。アメリカでは少し郊外に行けば携帯が繋がらないなんて普通です。ラスト10%、5%、1%の改善なんてコスパが悪すぎてやってられないからです。

そのラインを50%に置くのか、80%なのか、95%なのか、99%なのかを決めるのが決断だと思います。コストをかけても限りなく100%に近づけていくのか、それとも98%で止めるのか。残り2%の改善のためにかかるコストは計り知れません。それでもやり続けるのか?ということです。

一方顧客側はどうでしょう?

ニューヨークなんかにいくと、電車がメンテナンスで運休してるなんていうのは日常茶飯事です。駅員に文句言ってる人もいないし、ダメなら自分でなんとかするだけです。迂回するとか、Uber使うとか。前回ニューヨーク行った時は、メンテナンスで止まってる電車のホームで、来るはずのない電車を待っているおばあちゃんがいたので「今日はメンテナンスでこのラインはNo Serviceだよ」と教えてあげました。日本なら警備員が配備されて、放送が何度も流れて、規制されるのでしょうが、そんなことはしません。自分で判断して、自分で動かないといけない国だからです。

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大体どこか止まっている

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日本だとこのようなポスターが何週間も前から張り出されます

テスラは最高にクールでいい車ですが、このような対応にイライラする方には確実にオススメできません。何かあればすぐにディーラーに駆け込めて、行けば受付でスーツを着た担当者に丁寧に挨拶されて、コーヒー出してくれて、ホテルのコンシェルジュのようなカスタマーサポートを求めてる方は別の車がオススメです。

お読みいただきありがとうございました😀

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