Shoho Kozawa

August 29, 2023

小学生の娘をシンガポールのサマースクールに2週間入れてみた

これまでの話
  1. シンガポールに3週間行ってきます
  2. 【準備編】小学生の娘をシンガポールのサマースクールに2週間入れてみた

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2023年8月3日。NH841 シンガポール行き。

これまでの人生で最も長い3週間の海外滞在に向けて、日本を出国しました。もう10回近く海外に行ってる娘は、座席に座ると自分のヘッドホンを取り出してダウンロードしていたYouTubeを見始めます。

約7時間のフライトで、シンガポールに到着。自動改札機のような入国審査を経て、Grab で今回長期滞在するホテルへ向かいます。

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初日のディナー

到着したのは木曜日で、学校は翌週月曜日から。それまでの4日間は、マーライオンを拝みに行ったり、マリーナベイサンズでショッピングをしたり、うちのシンガポールオフィスを社会科見学したり、友人宅でバーベキューしたり、ホテルのプールで遊んだり、観光を楽しみながらウォーミングアップです。娘もリラックスして過ごしているようでした。

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Week 1

そして、いよいよ月曜日。

8時20分過ぎにお願いしていたバスがホテルのロビーに迎えに行きました。妻と2人でロビーまで見送りに行きます。

もし「行きたくない!」と泣き出したりしたらバスはキャンセルして Grab で送り届けようと思っていましたが、バスが到着すると娘は「じゃあねー」と手を振って、まるでいつものことかのようにバスの中に入っていきました。後から聞いた話によると、娘の堂々とした姿に、妻はしばらくの間、感極まっていたそうです。

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バスの位置は専用のアプリで逐次確認することができるようになっています。初日は到着するまで何度もアプリを開いて、本当にちゃんと連れて行ってくれているのかを何度も何度も確認をしました。9時少し前に無事に学校に到着しました。

9時に学校が始まり、10時になり、11時になっても電話もメールもありませんでした。

もし仮に今日でドロップアウトしても、もう充分頑張っただろう

自分も妻もそんな気持ちになっていました。

何事もなく時間は過ぎ、4時になって学校からホテルに向かってバスが動き出しました。到着を今か今かと待っていると、朝と同じバスがホテルのロビーに入ってきて、娘が笑顔で降りできました。

「楽しかった?」と聞くと

「楽しかった!友達できた!」

と笑顔で答えてくれました。

何ヶ月も心配していた自分が、なんだか滑稽で笑えてきました。

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世界中から来た友人たちと化学実験

聞くところによると、日本人が何人かいたようで、その子達と仲良くなれたとの事でした。シンガポール在住の子もいれば、日本からやってきた子もいたようです。英語力もバラバラなので、わからないところは聞いたり、逆に教えたりしながら、みんなで楽しくやれたと言っていました。

そしてもちろん日本人以外にも、韓国人、インド人、イギリス人、中国人、もちろんシンガポール人など多くの国の子供たちがいたと教えてくれました。

英語で話すに決まってるじゃん」


初日は娘と同じグループに日本人以外に韓国人の子が2人いたそうです。僕は何気なく

「その子たちとはどうやって話したの?」

と聞きました。すると娘は

「2人は日本語ができないんだから英語で話すに決まってるじゃん」

と当たり前のように答えてきました。

その回答を聞いただけで、「あー本当にこの旅に来て良かったなぁ」と心から思ったことを鮮明に覚えています。

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結局、親の心配は完全に裏切られ、娘は当初予定していた5日間、サマーキャンプに楽しく行ってくれました。

僕も毎日娘を送り出して、そこからシンガポールオフィスまで出勤して、仕事をこなして、夕方ホテルに戻ってくる生活を続けました。妻も娘を送り出した後は、ホテルの部屋や近くのカフェで仕事をして過ごしたそうです。

「いつもの日常をシンガポールでやってみよう」という目標は、どうやら達成されたと言えそうです。

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休日

無事に1週目が終わって、土日はご褒美で2日連続でセントーサ島へ。ウォーターパークと水族館に行きました。

水族館は想定の範囲内でしたが(逆に言えば、日本の水族館のクオリティーの高さに改めて気づかされました)、ウォーターパークは、その圧倒的な規模に驚かされました。

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人間用のプールの横でエイとウミガメが泳いでいる凄いプール

Week 2

2週目は、1週目でドロップアウトする可能性を考えて何も申し込んでいませんでしたが、大丈夫そうなので娘と相談して同じ系列のクッキングスクールを直前で申し込みました。

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2週目は楽勝

直前の申し込みだったため、バス送迎の申し込みは間に合わず、毎日電車やバスで娘を学校まで送り迎えする生活になりました。

シンガポールに着いた初日は、バスの乗り方や電車の乗り方もよくわからず怖がっていた娘も、滞在2週目となればスタスタと改札を通り抜け、迷わず電車に乗っていく姿に、子供の成長と言うのは本当にすごいなと感じました。

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どんどん派手になっていく我が子

学校に着くと、いつのまにか先生たちとも仲良くなって、道路に出てきている先生たちとハイタッチをしたり、Good morning と挨拶をしたりしていました。

こうしてサイエンススクール5日間、クッキングスクール5日間、計10日間のシンガポールサマースクール生活は無事に終わることになりました。

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幸運

今回いくつかの幸運がありました。

最初に、クラスには日本人の子供たちも数名いたことです。実は、何日かはお休みの日などで日本人が誰もいないこともあったそうですが、初日にそれが起こらなかったのはラッキーでした。後からシンガポールに住んでいる友人に聞いたところ、やはりシンガポールに住んでいる日本人はかなり多い上に、私のように長期休暇で日本から来る人たちも一定数いるため、日本人が1人もいないクラスというのはあまりないんじゃないかとのことでした。

加えて、今回選んだ学校がちょうど良い規模で、先生たちもとてもフレンドリーだったところにも助けられました。少人数で和気あいあいと過ごせたことは、10日間やりきれたとても大きな要因だと考えています。

あとは、6歳から12歳までの混合クラスだったこと。中学生近いお姉さんお兄さんもいれば、自分よりも小さな子供もいる環境だったので、自分が教えられることもあれば、教えてあげることもあり、みんなで助け合いながらプログラムが進んでいたようです。幅広い多様な年齢の子供達がいたこともラッキーでした。

そして、娘がこの10日間のプログラムを楽しめたと言うところが最も大きな幸運のポイントだったのかもしれません。語学学校ではなく、娘の好奇心を優先してプログラムを選んだことは大正解だったと思います。

アドバイス

所詮、自分の娘の体験しか知らないのでアドバイスできるほどの知識も経験も持っていませんが、子供たちが異文化に触れることは、成功しても失敗しても、彼ら彼女らにとって刺激に満ちた大きな冒険となり、その経験が将来何かの貴重な糧になると信じています。

子供の能力は、親が思っているよりもはるかに高いです。
子供は、親が思っているよりもはるかに適応力があります。
子供は、親が思っているよりもはるかに大人です。

それは確信を持って言えます。

何となく思っていること

子供が生まれた時に、親は誰しも我が子の可能性は無限だと信じます。子供たちには自由にのびのびと生きてほしいと願うものです。

しかし子供が成長するにつれて、周りから雑音、周りとの比較、未来に対する漠然とした焦りや不安などから子育てにおける正解を探し始めます。

何が当たり前なのか?
どの選択が成功確率が高いのか?
周りの子供は何をしてるのか?

気づけば、そんなことばかりを考える毎日になります。まるで子育てに模範解答や正しい解法があるかのように考えてしまうんです。

やはり我が子となればリスクを犯したくないし、ある種の防衛本能のようなものが働いて、周りと同じような選択肢、なるべくリスクが少ない(と信じている)選択肢を無意識のうちに取ってしまうし、周りと違う選択肢を取ることにすごく不安を感じるものなのかもしれません。

今回改めて確信した事は、やっぱり子供の可能性は果てしないということ、そのポテンシャルを解き放つためには、親に意思と、柔軟性と、そして多様性がないといけないんだろうなということです。

親が子供から教えてもらうことの方が多いなんてことをよく言いますが、全くもってその通りとなった10日間でした。

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最後に休暇を取って行ったバリ島

最後になりますが、この体験に興味を持っていただいている方が結構いるようです。もし質問なんかがあればいつでもご連絡ください。

2024年追記: この経験の影響なのか、結局娘は小学4年生からインターナショナルスクールに編入することになりました

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