これまでの話: シンガポールに3週間行ってきます
今年の夏休みはシンガポールに家族で行き、子供を現地のサマースクールに入れてみました。結構反響があって、いろいろと質問もうけるので、これからのために気合を入れて完全解説記事を書きたいと思います。
長くなるので今回は第1回です。
n=1 の経験なので一般的なのかはよくわからないし、僕の主観や考えであることはご了承ください。
液体窒素を部屋にばら撒いてるところ
人体について学ぶ
今年の夏休みはシンガポールに家族で行き、子供を現地のサマースクールに入れてみました。結構反響があって、いろいろと質問もうけるので、これからのために気合を入れて完全解説記事を書きたいと思います。
長くなるので今回は第1回です。
n=1 の経験なので一般的なのかはよくわからないし、僕の主観や考えであることはご了承ください。
液体窒素を部屋にばら撒いてるところ
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子供について
今回スクールに入れたのは、小学生3年生の娘です。日頃は日本の公立小学校に通っていて、学童だけ英語スクールのようなところに入れています。英語力は毎日学童で英語に触れていることもあって、「トイレに行って良いですか?」くらいは言えるので完全にゼロではないものの、海外の友達とベラベラ会話できるほどではありません。
なぜシンガポールの学校に入れようと思ったのかは、シンガポールに3週間行ってきますをご覧ください。
なぜシンガポールの学校に入れようと思ったのかは、シンガポールに3週間行ってきますをご覧ください。
シンガポールを選んだ理由
まず、なぜシンガポールなのか?というところから話したいと思います。
今の会社には、マネージャーが承認すれば1年のうち1ヶ月だけ好きなところから働けるという Work from Anywhere という制度があります。それを使えば、有給にせずに海外から働くことが可能です(もちろん働くわけなので、パフォーマンスの期待値は変わりません。「あなたがパフォーマンスを維持して働けるなら」という条件付きです)。これって結構凄い制度ですよね。せっかくなので、このありがたい制度を使ってみようというのがまずはありました。
今の会社には、マネージャーが承認すれば1年のうち1ヶ月だけ好きなところから働けるという Work from Anywhere という制度があります。それを使えば、有給にせずに海外から働くことが可能です(もちろん働くわけなので、パフォーマンスの期待値は変わりません。「あなたがパフォーマンスを維持して働けるなら」という条件付きです)。これって結構凄い制度ですよね。せっかくなので、このありがたい制度を使ってみようというのがまずはありました。
本来は Work From Anywhere は 「Anywhere」 なのでオフィスにいく必要はないのですが、そうは言ってもパフォーマンスに対する期待値は変わらないし、仕事は通常通りあるので、やはり会議室があるとかファシリティの面から必然的にうちのオフィスがある都市が候補になります。大体の大都市にはありますが、ハワイやバリ島などにはないので行き先は都市部に絞られました。
同時に娘の環境も考慮しないといけません。というか、もちろんそれが第一優先です。
まずアメリカ、アジア、ヨーロッパのどのあたりにするかという「地域」から考えました。
昨今の政治状況などを鑑みると、ヨーロッパはちょっとパス。
次にアメリカですが、アメリカも最近はかなりギクシャクしてるし、特に西海岸のサンフランシスコは治安が猛烈に悪化してて、去年行ったLAも相当治安悪くなってたのでここもパス。アメリカ(北米)で考えたのはカナダかニューヨークでした。ただどちらも自分の仕事にはあまり関係がないので優先度は下がります。
あとは、これは偏見というか、まあ偏った見方かも知れませんが、やはりアメリカという国において、アジア人は相当マイノリティなんですよね。差別的な振る舞いをうけたことは自分も何度もあるし、もし英語すらまとも話せない娘をニューヨークの学校なんかに入れようもんなら相当異端児扱いだろうし、誰ともコミュニケーション取れないまま挫折感だけが生まれて1週間が終わらないだろうかと。そんな漠然とした不安も正直ありました。そんなこともあって、アメリカもちょっとパス。
アメリカ人の方、すみません。もちろん場所にもよるし、多くのアメリカ人の方はいつもウェルカムなのはわかってます。あくまでこれまでの経験から来るイメージです。
カナダの可能性はありましたが、自分の仕事で関わる人はまったくいない上に、これはアメリカ大陸全般に言えることですが、日本と相当な時差があるので、パフォーマンスがあまり出せないだろうという懸念が最後まで拭えませんでした。
結論として、アメリカもカナダもなしでした。
最後にアジア。アジアで英語圏というと、シンガポール、クアラルンプール、フィリピン、オーストラリアあたりです。日本からも近いし、時差もほぼない。一番イメージがつきました。
クアラルンプールは去年訪れて相当気に入っていたので、必然的に第一候補でした。調べると英語学校もそれ以外の学校もたくさんあります。治安も良い。物価はかなり安いので宿泊費、移動費、食費などは相当抑えられます。
次に候補に上がったのはシンガポール。シンガポールの魅力は、まず圧倒的治安の良さ。そして英語がネイティブじゃない人も当たり前のように多くいる環境です。英語が不自由でも誰も気にしないし、コミュニケーション取れればオッケーという空気なのが気楽です(これはクアラルンプールにも言えます)。あとは何より自分が仕事で毎日のように関わる人たちが大勢働いていて、仕事上もそこで腰を据えて働くメリットが相当あることこともかなりのメリットです。デメリットで言えば、KLに比べたらホテル代や教育費が高いことです。
最後にオーストラリア。シドニーもメルボルンも大好きな街なので可能性は考えました。知り合いは少ないですが、アメリカなんかに比べたらまだイメージはつきました。治安も悪くなさそうです。
ということで、まずは地域で言うとアジア圏、具体的にはKL、シンガポール、シドニー、メルボルンが無難という結論になりました。
学校を選び
それらの候補の中から次は学校を探します。
初めは当たり前のように語学学校を考えました。語学を学ばせたいわけではないですが、英語ができない子供を受け入れてくれるところなんて語学学校くらいしかないと思ったからです。
だけど、調べているうちに「本当に英語学校がいいのだろうか?」という疑問が湧いてきました。たしかに語学学校は楽ですし安心です。英語ができない前提なので、サポートもしっかりしてるだろうし、きっと英語がそれほどできなくても楽しめるだろうと。
しかし、
初めは当たり前のように語学学校を考えました。語学を学ばせたいわけではないですが、英語ができない子供を受け入れてくれるところなんて語学学校くらいしかないと思ったからです。
だけど、調べているうちに「本当に英語学校がいいのだろうか?」という疑問が湧いてきました。たしかに語学学校は楽ですし安心です。英語ができない前提なので、サポートもしっかりしてるだろうし、きっと英語がそれほどできなくても楽しめるだろうと。
しかし、
- 今回僕の期待は娘の英語力を上げたいなんてことでは全くない
- そんなことより、世の中にはいろんな国の人がいて、いろんな宗教の国の人がいて、いろんなルーツの人がいて、世界はこんなにも広くて、英語ができなくても、知ってる単語を並べるだけで友達たちとコミュニケーション取れるんだってことを経験してもらうことのほうがはるかに大切だと思っている
冷静に考えると、英語学校である必要はないんですよね。
ニューヨークやロンドンならまだしも、KLやシンガポールであれば英語が得意じゃない駐在員の子供や移民たちもたくさんいます。まだ8歳だし、毎日椅子に座って英語を勉強するより普通の習い事のほうが絶対楽しいだろうし、そっちの線で調べてみました。
シンガポール在住の同僚に聞いてみた
クアラルンプールには知り合いはいませんが、シンガポールの知り合いが多くいるので、同じ位の子供を持っている同僚や友人たちにお勧めの学校聞いてみました。すると「ここ行ったよ」とか「ここはよかったよ」とかいろいろ教えてくれました。ほんとありがたい!
シンガポールだとこの辺りをみんなお勧めしてくれました。ちなみに今回聞いた人たちはシンガポールで生活している人たちなので、子供は英語を話すことができます。それはもちろん考慮する必要があります。
シンガポールだとこの辺りをみんなお勧めしてくれました。ちなみに今回聞いた人たちはシンガポールで生活している人たちなので、子供は英語を話すことができます。それはもちろん考慮する必要があります。
- CampAsia
- Newton Show Science Camps
- Maker Camp
- Tomato School
- Harry Potter Science Camp
- The Yard
- Art camp
- Wildlings
- the Mindful Champ
一番人気は誰に聞いても Camp Asia でした。あとでシンガポールに住んでいるアメリカ人の友人に聞いたところ、Camp Asia をやっている Stamford American International School はとてつもなく広い敷地に、最新のテクノロジーが余すことなく導入されていて、プール、ボルダリング、講堂、劇場、図書館などあらゆる施設が最高レベルで完備されているシンガポール随一のインターナショナルスクールだそうです。
ちなみに普通に通わせると学費は小学生で1年間でS$45,000からS$50,000(400-500万円)、子供が2人いたら、1年間の学費だけで年間1000万越えだそうです。その学校のサマーキャンプが5日間でS$700なので、人気になる理由もわかります。
マレーシアはここだけ問い合わせをしてみました。
ここは語学学校なので英語の勉強がメインです。親子留学なんかもできますね。日本語のスタッフさんもいるみたいで、メールをしたら英語でも日本語でも大丈夫ですと返信がきました。
結局、初めての海外サマーキャンプだし、知り合いや友人がいることに勝るものはないということでシンガポールを選びました。
日程問題
シンガポールと決まれば、あとはウェブから候補を選びます。予想外だったのが、日本の夏休みの時期にうまくハマる学校が意外と少ないってことでした。
これもあとからわかったことですが、シンガポールのアメリカ系やイギリス系のインターナショナルスクールは、8月の2週目くらいから新学期が始まるそうです。したがって、6-7月には結構候補はあるんですが、8月にはサマースクールをやってないところが結構あるんですよね。これは予想外でした。
ウェブで全て調べて、8月に1週間単位で申し込めるところをいくつか洗い出して、あとは娘に気になるところを選ばせました。
これもあとからわかったことですが、シンガポールのアメリカ系やイギリス系のインターナショナルスクールは、8月の2週目くらいから新学期が始まるそうです。したがって、6-7月には結構候補はあるんですが、8月にはサマースクールをやってないところが結構あるんですよね。これは予想外でした。
ウェブで全て調べて、8月に1週間単位で申し込めるところをいくつか洗い出して、あとは娘に気になるところを選ばせました。
申し込みから学校とのコミュニケーション
娘が選んだのは、Newton Show Science Camps でした。Newton は Camp Asia と比べれば、町の習い事レベルの小さな校舎ですが、いろいろな魅力的なプログラムを用意しています。
実際はこんな感じ
早速ウェブサイトから申し込んでみます。するとすぐに WhatsApp でメッセージがきました。
WhatsApp というのは、日本でいうLINEのようなメッセージングサービスで、欧米系だと圧倒的なシェアを持っています。登録は日本の電話番号を使っても行うことができます。海外だと、学校とのやりとりや、サポートセンターとのやり取り、あとは最近ではホテルとのやり取りなんかでもWhatsAppを使うことが多いため、必ず入れといたほうがいいと思います。
料金の支払い前に WhatsApp 経由で「子供があまり英語ができないけど大丈夫か?」などの確認をしました。「先生がちゃんとケアーするから大丈夫!」とメッセージが戻ってきて、この時は半信半疑でしたが、とりあえず「英語できないなら厳しいよ」という回答ではなかっただけで良しとして、次に進みました。
実際はこんな感じ
早速ウェブサイトから申し込んでみます。するとすぐに WhatsApp でメッセージがきました。
WhatsApp というのは、日本でいうLINEのようなメッセージングサービスで、欧米系だと圧倒的なシェアを持っています。登録は日本の電話番号を使っても行うことができます。海外だと、学校とのやりとりや、サポートセンターとのやり取り、あとは最近ではホテルとのやり取りなんかでもWhatsAppを使うことが多いため、必ず入れといたほうがいいと思います。
料金の支払い前に WhatsApp 経由で「子供があまり英語ができないけど大丈夫か?」などの確認をしました。「先生がちゃんとケアーするから大丈夫!」とメッセージが戻ってきて、この時は半信半疑でしたが、とりあえず「英語できないなら厳しいよ」という回答ではなかっただけで良しとして、次に進みました。
英語でのチャットがあまり得意じゃない人でも、ChatGPT や Bard なんかを使えば全く問題ないと思います。
ランチのメニューや、写真を見れるURLもWhatsApp で来ました。
結局、先生たちと電話などで会話をすることは滞在中一度もありませんでした。
料金の支払いは Wise
料金ですが、Newton は 1週間ごとの支払いです。プログラムによっては午前だけ午後だけと言うオプションがあるものもあります。今回の料金は下記のとおりです。
- サマーキャンプ代 (Full day x 5日間): S$685
- 早割DISCOUNT 20%: -S$137
- Bus: S$150
合計は S$698.00 でした。
これには
- 行き帰りのバス送迎
- プログラム代(9:00-16:00)
- 毎日のランチ代
- 毎日のお菓子タイム2回分代
- 写真代
が全て含まれています。バス代はオプションなので、バスをお願いせずに毎日親が送迎すれば費用は必要ありません。追加費用はありませんでした。
1日換算すれば送迎ランチ込みで1日14,000円、これで7時間なので1時間2,000円です。
安くないですか?
日本でも、週1回1時間で月謝8000円くらいの習い事って普通にありますよね?それでランチやスナック、バス送迎までついてるので、むしろ日本の習い事より安いとも言えます。
- Wise 内にさまざまな通貨の口座を持てる
- Wise 内での通貨の両替は一瞬
- Wise 内での通貨の両替には手数料がほぼかからない
- Wise 内での通貨の両替に使われるレートはほぼ市中レート
- Wise の口座を作って、いつも日本て使っている口座から Wise の日本円口座に振り込むと、その金額が Wise の日本円口座に入金されます。
- その後、その Wise 日本円口座にある資金を、Wise シンガポールドル口座に移します。先ほども書いた通りここでの為替レートは市中レートで手数料もほぼかからないため、最小のコストでシンガポールドルにできます。しかもアプリから一瞬です。
- その後に、Wise シンガポールドル口座から学校の口座に振込をします。
学校の口座と Wise のシンガポールドル口座は国内送金になるので、国際送金手数料もかかりません。これも Good point です。とにかく神サービスです。
少し Wise の紹介を続けると、Wise では1000円もしないくらいでデビットカードを発行できます。Wise のデビットカードを海外で使うと、その現地通貨の残高から決済されるという機能があるので、レストランなどの支払いをこの Wise のカードで行なうと、クレジットカード会社の悪い為替レート適用と手数料支払いを負担せずにすみます。
ただし、クレジットカードにもメリットがあります。それはクレジットカードに付帯している保険です。
私は海外にいる間、ほぼすべての支払いを Wise のデビットカードで行っていましたが、何かを買う時はいつものAmerican Expressを使っていました。デビットカードは万が一トラブルが起きても保険でカバーされない一方で、American Expressでは海外旅行中のトラブルに多くの保険がかかっているためです。うまく使い分けることが大切です。
私は海外にいる間、ほぼすべての支払いを Wise のデビットカードで行っていましたが、何かを買う時はいつものAmerican Expressを使っていました。デビットカードは万が一トラブルが起きても保険でカバーされない一方で、American Expressでは海外旅行中のトラブルに多くの保険がかかっているためです。うまく使い分けることが大切です。
Wise 経由で費用の支払いを行い、WhatsApp で振込連絡をします。すると確認メールが送られて手続きは完了です。
ついに申し込みが終わりました!航空券とホテルも手配して、あとは当日を待つのみです。
次号: 小学生の娘をシンガポールのサマースクールに2週間入れてみた
👍 質問があれば、ご連絡ください